吉野家と元祖長浜屋
先日吉野家で昼食をとっているときにふと思ったこと。
出典:吉野家公式ウェブサイト
それぞれ客の注文の仕方の多くが、メニューには書かれていない「つゆだく」「つゆ抜き」「ねぎ抜き」 。公式ではないのだろうが、ほとんどの店で通用するというところが素晴らしい。
よくもまあ色んな「わがまま」に対応してくれるもんだと感心しているときに思い付いたのが、かの元祖長浜屋。
「ナマ」「カタ」「ヤワ」「ベタ」「ナシ」「ネギモリ」etc...
これらもメニューにはないが、普通に「ラーメン一杯」という注文はあまり耳にしない。何だかんだと一杯のラーメンに注文を付ける。
(画像は元祖長浜屋ラーメン “ベタナマ”)
常連ともなるとアレコレとわがままがまかり通るだろうが、一見でも気兼ねなくそれなりのわがままが言える吉野家と元祖長浜屋。そんな両者の共通点をよくよく考えてみると、魚河岸近くでの営業が原点ということ。競りの前後の慌ただしい中で食事を摂る人達を相手に、色んな「わがまま」を聞いている内に今のスタイルに至ったのだろう。
築地市場の吉野家一号店では、牛丼以外にサイドメニューのお新香や味噌汁、ひいてはご飯の温かさについてもわがままが効くとのこと。
今や全国区になった「替え玉」も当然ながら客のわがままが始まり。これは元祖長浜屋が発祥だ。
謂わば両者共、魚屋のおっさん達に育て上げられたと言っても過言ではなかろう。
恐るべし。