大衆食堂でちょいと一杯
最早「昭和の遺物」でもある「大衆食堂」を街で見かけるとつい惹かれてしまう。以前は出たとこ勝負で飛び込んでいたが、昨今では食べログ等のグルメサイトのおかげで、事前下調べによりリスクは少なくなった。
そんな前置きはさておき、オレは「労働者が飯を食う」のがメインな大衆食堂で一杯飲むのが好きである。所謂“お惣菜”を肴に飲む。それも書き入れ時をちょっと避けた時間帯にひっそりといくのがいい。皆、腹を空かして空腹を満たし、午後からの仕事に備えてエネルギーを充填している時に、場の空気にそぐわずに酒を飲んで酔うているなんて勇気はない。
てなわけで、今日も昼下がりの時間帯に思いつきで近所の大衆食堂に赴いた。
ここは既に何度か訪れていてオレ的に安心出来るスポット。CPも高く、昼時となるとかなり賑わうようだ(オレは平日の昼に行ったことはないが)
大衆食堂で飲むとなると、肴はガラスケースに並べられている惣菜からチョイスするのが定番だろうが、あえてそこから選ばずに注文する。
日頃、自分でも作る機会の多い「目玉焼き」を注文した。「こういう飲食店で提供する目玉焼きはどの程度のものか。サラダ付とあるが値段的にキャベツの千切りを添えただけだろう」と想像を燻らし、先に提供された焼酎には手を付けずひたすら待つ。
期待を裏切らない出来に満足し、デフォで塩胡椒を多く振りかけてるのに乗じて、あえて何もかけずに食べた。最初なかなかイケると思ったが、黄身が半熟でなかったので後に醤油を数滴垂らした。これで申し分ない味になった。添え付けのキャベツとコラボして充分堪能することが出来た。焼酎と〆て550円。角打ちよりちょっと高めだが、居心地の良さと肴の選択肢を考えると居酒屋より安く済むのではないか。たまにこういう飲み方もオツなものである。